不動産登記費用の相場
不動産を購入・相続・贈与で取得した際の 登記費用 は、司法書士報酬 と 登録免許税 の合計です。 物件価格3,000万円のマンション購入なら 30〜50万円 が目安。内訳と節税ポイントを解説します。
この記事でわかること
- 登記費用の 内訳 (司法書士報酬 / 登録免許税)
- 物件価格別の 早見表
- 売買・相続・贈与・住宅ローン による費用の違い
- 軽減税率 の活用 (新築・築20年以内 等)
- 司法書士の 選び方と費用比較
登記費用 = 登録免許税 + 司法書士報酬
| 説明 | 性質 | |
|---|---|---|
| 登録免許税 | 国に納める税金 | 法律で固定 |
| 司法書士報酬 | 司法書士の作業料 | 自由競争 |
登録免許税 は法律で計算式が決まっているため節約できません。 司法書士報酬 は事務所ごとに料金体系が違うため、複数見積もりで比較できます。
登録免許税の計算
登録免許税は 「課税標準額 × 税率」 で計算します。
課税標準額 = 固定資産税評価額
固定資産税評価額は 市町村が決定 しているもので、毎年送られる固定資産税納税通知書に記載されています。 売買価格ではなく、この評価額をベースに登録免許税が計算されます。 一般的に売買価格の 70〜80% が固定資産税評価額の目安。
税率
| 登記の種類 | 標準税率 | 軽減税率 (一定要件) |
|---|---|---|
| 所有権移転 (売買) - 土地 | 2.0% | 1.5% (2026年3月末まで) |
| 所有権移転 (売買) - 建物 | 2.0% | 0.3% (新築・自住) |
| 所有権移転 (相続) | 0.4% | - |
| 所有権移転 (贈与) | 2.0% | - |
| 抵当権設定 (住宅ローン) | 0.4% | 0.1% (自住・要件あり) |
| 所有権保存 (新築) | 0.4% | 0.15% (自住) |
軽減税率の要件:
- 自己居住用 (賃貸投資用は対象外)
- 床面積 50㎡以上 (一戸建ては40㎡以上の例外あり)
- 新築、または築20年以内 (耐火構造は25年以内)
- 住宅性能評価書等で耐震性を証明できる古い建物も対象
物件価格別 登録免許税 早見表
物件価格3,000万円、固定資産税評価額70%換算 (土地2,100万円・建物無し or 簡略化) の場合:
| 物件価格 | 評価額 (70%) | 登録免許税 (土地2.0%) | 軽減後 (1.5%) |
|---|---|---|---|
| 1,000万円 | 700万円 | 14万円 | 10.5万円 |
| 2,000万円 | 1,400万円 | 28万円 | 21万円 |
| 3,000万円 | 2,100万円 | 42万円 | 31.5万円 |
| 5,000万円 | 3,500万円 | 70万円 | 52.5万円 |
| 1億円 | 7,000万円 | 140万円 | 105万円 |
実際は土地+建物の合算で、建物には別の税率(自住の軽減 0.3%)が適用されます。
司法書士報酬の相場
司法書士報酬は 自由化 されており、事務所により大きく異なります。
| 業務 | 報酬相場 |
|---|---|
| 所有権移転 (売買) | 5〜10万円 |
| 抵当権設定 (住宅ローン) | 4〜8万円 |
| 所有権移転 (相続) | 8〜15万円 |
| 所有権移転 (贈与) | 5〜10万円 |
| 所有権保存 (新築) | 3〜6万円 |
これに 書類取得実費 (登記事項証明書 600円/通、住民票 300円/通 等) が加わります。
複数業務を1人の司法書士に依頼すると、まとめて2〜3割安く なるケースも。
売買 vs 相続 vs 贈与の登記費用比較
3,000万円の不動産 (評価額 2,100万円相当) のケース:
| 取得理由 | 税率 | 登録免許税 | 司法書士報酬 | 合計 |
|---|---|---|---|---|
| 売買 (軽減無) | 2.0% | 42万円 | 8万円 | 50万円 |
| 売買 (軽減有・自住) | 1.5% | 31.5万円 | 8万円 | 39.5万円 |
| 相続 | 0.4% | 8.4万円 | 12万円 | 20.4万円 |
| 贈与 | 2.0% | 42万円 | 8万円 | 50万円 + 贈与税 |
→ 相続の登記は税率が圧倒的に低い。一方、贈与は登録免許税は売買と同じうえに贈与税もかかる。
司法書士の選び方
- 複数事務所で見積もり比較 (3社程度)
- 抵当権設定もある場合は同じ司法書士に依頼 (まとめ割引)
- 不動産会社推薦の司法書士は 手数料相場通り だが、自分で探すと安いケース
- 相続登記は 司法書士+税理士+弁護士の連携 が必要なケース多い (要確認)
出典
- 登録免許税法 (e-Gov)
- 登録免許税の税率の軽減措置 (国土交通省)
- 日本司法書士会連合会 報酬統計 (司法書士報酬の自由化以降は公的相場無し)
本記事の税率・特例は2026年4月時点のもので、税制改正で変更される可能性があります。



