売買相場の調べ方
不動産の売買相場を調べるには、主に以下の3つの情報源があります。
- 国土交通省「不動産情報ライブラリ」 — 成約価格情報(実勢価格)
- 公示地価・基準地価 — 国土交通省・各都道府県による公的地価評価
- 不動産ポータル — SUUMO・HOME'S等の売出し価格(希望価格)
このうち、実際の取引価格に最も近いのは 国土交通省の成約価格情報 です。まちずかんは、この成約価格データを市区町村単位で集計し、中央値・平均・5年推移として読みやすくまとめています。
売出し価格は売主の希望価格であり、実際の成約価格より高めの傾向があります。相場を正確に把握するには、成約価格ベースの市区町村カルテを先に見るのが定石です。
エリアから探す
全国の都道府県・市区町村から売買相場を検索できます。ページ上部の検索窓で市区町村名を入力するか、都道府県トップ から辿れます。
- 首都圏の売買相場(東京・神奈川・千葉・埼玉)
- 関西圏の売買相場(大阪・京都・兵庫)
- 政令指定都市の売買相場
- 人気エリアの売買相場(港区・渋谷区・品川区・横浜市etc.)
都道府県ページから市区町村リストに入り、該当エリアの売買相場ページで マンション・戸建・土地 それぞれの詳細を確認できます。
物件タイプ別の見方
マンション
- ㎡単価中央値: マンション選びの基準として最も比較しやすい指標
- 平均築年数: 23-30年が標準。これより新しい中央値なら相場が高め
- 取引件数: 年間100件以上なら流動性が高く、売却しやすいエリア
戸建住宅(土地付)
- ㎡単価中央値: マンションとの比較で50-200%の幅が出る
- 平均土地面積: 100-200㎡が標準的な都市部戸建
- 建物価値は別途加算: 築年・構造で大きく変動
土地
- ㎡単価中央値: 用途地域・接道・形状で大きく変動
- 坪単価換算: 3.3㎡=1坪。㎡単価 × 3.3 で坪単価
- 取引件数少ない: 年間5-30件が標準。中央値の安定性に注意
価格動向の読み方
まちずかんの各市区町村カルテでは、直近の 前年比 と 5年推移 を自動算出しています。
- 前年比 +10%超: 需要急増エリア。売り時の可能性大
- 前年比 ±3%以内: 横ばいエリア。長期保有向け
- 前年比 -10%超: 調整局面。買い時の見極めが重要
5年推移で +30% 以上のエリアは、投資家・実需双方の注目が集まっている傾向があります。
よくある質問 (FAQ)
Q. 不動産相場はどこで調べるのが正確ですか?
成約価格データ(国土交通省の不動産情報ライブラリ)が最も実態に近いです。SUUMOなどの売出価格は売主希望価格なので、成約価格より10-15%高い傾向があります。まちずかんは成約価格をベースに市区町村単位で集計しています。
Q. マンションと戸建の相場の違いは?
マンションは立地と築年が主要因、戸建は土地価格と建物価値の合計。戸建は土地面積で総額が大きく変動します。㎡単価同士では比較しづらく、同じエリア内で物件タイプ別に見るのが定石です。
Q. 中央値と平均値、どちらを見るべき?
中央値が実態に近いです。平均値は極端な高額物件に引っ張られる傾向があります。まちずかんは基本的に中央値を表示しています。
Q. 5年推移で上昇しているエリアは買い?
必ずしも「今が買い」とは限りません。金利動向・人口動態・再開発計画を総合的に判断してください。まちずかんでは各市区町村で人口動態・地価動向を併せて確認できます。
Q. 売却する際の査定はどうすべき?
複数社の査定を比較するのが定石です。査定額は会社により5-10%以上違うことも珍しくありません。
築年数と価格の関係
マンションの築年数と価格の関係は、以下の目安で考えると整理しやすくなります。
| 築年数 | 新築時の価格比 | 市場傾向 |
|---|---|---|
| 築0-5年 | 90-100% | プレミアム、値崩れ少 |
| 築6-10年 | 75-90% | 実需層の中心ゾーン |
| 築11-20年 | 55-75% | 割安感、リフォーム前提層 |
| 築21-30年 | 40-55% | 価格下落の踊り場 |
| 築31年以上 | 30-45% | 管理状態で大きく差 |
実際の価格はエリア・管理状態・リフォーム歴で大きく変動します。築古でも管理状態が良ければ価格維持される という傾向は、近年顕著になっています。国交省の大規模修繕データでも、長期修繕計画の整った物件は築40年超でも価格が落ちにくいことが示されています。
戸建ての場合は「土地」と「建物」で評価が分かれ、建物は22年で税務上の減価償却が終わり、以降は 土地値 で価格が決まる傾向です。リフォーム済・フルリノベーション済の中古戸建は相場より10-20%のプレミアムが付くこともあります。
首都圏・関西圏の相場比較
首都圏(東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県)
首都圏は全国の不動産取引の約4割を占めます。まちずかんの集計では、以下のゾーニングで相場を整理できます。
- 都心5区(千代田・中央・港・新宿・渋谷): マンション㎡単価150-300万円、戸建土地単価80-200万円
- 城南3区(品川・目黒・世田谷): マンション㎡単価120-200万円、ファミリー需要集中
- 城西(杉並・中野・練馬): マンション㎡単価90-150万円、実需中心
- 城東・城北(江東・台東・豊島・文京): 再開発エリアで上昇続く
- 多摩地区: 立川・武蔵野・三鷹がプレミアム、郊外は相場横ばい
- 神奈川: 横浜市中心部・川崎市武蔵小杉・藤沢・鎌倉が人気
- 千葉: 市川・船橋・浦安が都心直結で需要高
- 埼玉: さいたま市・川口・所沢が通勤圏
関西圏(大阪府・京都府・兵庫県)
- 大阪市中心部(中央・北・西・天王寺): タワマン需要が旺盛
- 京都市: 京都駅周辺・烏丸御池がプレミアム、景観規制で供給絞られる
- 神戸市: 灘・東灘が高級住宅街、三宮周辺は再開発進行中
- 大阪・神戸の郊外: 宝塚・西宮北口・芦屋が根強い人気
全国平均と比較すると、関西圏は首都圏より20-30%低い水準で推移しており、利回りベースでは投資妙味が残るエリアとされています。
不動産売却のステップと期間
物件を売却する際の標準的なフローは以下のとおりです。
- 相場調査(1-2週間) — まちずかんで市区町村カルテを確認
- 複数社に査定依頼(1週間) — 3-5社の比較が目安
- 媒介契約締結(1日) — 専任媒介・一般媒介を選択
- 販売活動(1-3ヶ月) — 内見対応・価格調整
- 売買契約(1日) — 手付金10%受領
- 決済・引渡し(1-2ヶ月後) — 残金受領と所有権移転
全体で 3-6ヶ月 が標準的な期間です。築古・郊外物件は6ヶ月以上かかるケースもあります。価格設定が相場より高すぎると販売期間が長期化し、逆に値下げ交渉で最終的に相場以下になることも。相場の上下5%以内で設定するのが定石です。
売買時の諸費用
物件購入時には物件価格の 6-10% 、売却時には 3-5% の諸費用が別途発生します。
購入時の諸費用(物件価格の6-10%)
- 仲介手数料: 物件価格の3%+6万円+消費税
- 登記費用: 30-60万円(司法書士報酬+登録免許税)
- 不動産取得税: 課税標準 × 3%(軽減措置あり)
- 印紙税: 契約書1-6万円
- 火災保険: 10-30万円(10年一括)
- 住宅ローン諸費用: 借入額の2-3%
売却時の諸費用(売却価格の3-5%)
- 仲介手数料: 売却価格の3%+6万円+消費税
- 印紙税: 1-6万円
- 抵当権抹消登記: 2-3万円
- 譲渡所得税: 利益が出た場合のみ(長期=15.315%+5%)
よくある質問 (追加FAQ)
Q. 住み替え時、売却と購入はどちらを先にすべき?
「売り先行」が基本です。売却金額が確定した上で予算を組めるため、資金計画が立てやすい。ただし仮住まいが必要になります。同時進行の「買い替え特約」付き契約なら、住み替えがスムーズに進みます。
Q. 築古マンションをリフォームして売るべき?
フルリフォームは100-300万円かかる一方、売却価格への反映は60-80%程度。投資回収できないことも多いため、ハウスクリーニング + 部分的な設備交換 に留めるのが無難です。
Q. 路線価と実勢価格の関係は?
相続税路線価は公示地価の約80%、公示地価は実勢価格の約90-100%と言われます。つまり 実勢価格 ≒ 路線価 × 1.25 が目安。まちずかんのエリア別相場と突合すれば、売却時の下限ラインが見えます。
Q. 新築と中古、どちらがお得?
新築プレミアム(販売経費+デベロッパー利益)は物件価格の15-25%。中古は同スペックで新築より20-30%安く買える一方、仲介手数料・リフォーム費用が加算されます。総額で比較すると、 築5-10年の築浅中古 がコスト最適の選択肢です。